「被災者友の会・高槻」をはじめます
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全体の記録は以下から読むことができます。
活動報告(定例会資料の記事リスト)
このブログは終了後1年間残します。以下は当初の記事です。
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東日本大震災から10年がたちました。
それにあわせて新聞やテレビでは悲劇や美談がくりかえし流され,ネットには多様な情報があふれました。被災者にとっては つらく苦しい記憶にひきもどされた人もあるでしょう。2 月13日の最大震度 6 強の地震も恐怖でした。
地震や津波でかけがえのない家族と住宅を失った人,住んでいた土地が放射性物質で汚染されたうえ,裁判や ADR (*1)でも苦しめられている人,子どもの将来をかんがえて必死で避難した人,さまざまな事情で避難しなかった人,故郷にもどったが孤立しているという人もおられるようです。そして,心の重荷をせおった人々が多数いることがこの10周年の機会に表面化してきました。「10年という時間がたったのになにも改善していない,マイナスからの再出発だ」という悲痛ななげき,深い失望,時間を失ったというあせりがある,という声を受けとめる必要があるのではないでしょうか?
わたしたちは,東日本大震災にかぎらず,なんらかの災害で苦労され,孤立感のなかにある方や PTSD(*2) をせおっている方々が,人間同士として出会い,可能ならば,普段ははき出せないつらい気持ちを出しあうなかで,おたがいを大切にしあえる友をみつけてほしいと考えています。特に若い世代同士の出会いを応援します。
2021 年 4 月からオンライン集会をはじめます。よろしければ続きの記事をお読みいただき,ご参加ください。
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*1 ADR: Alternative Dispute Resolution(裁判外紛争解決手続)
*2 PTSD: Post Traumatic Stress Disorder(心的外傷後ストレス障害)
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*1 ADR: Alternative Dispute Resolution(裁判外紛争解決手続)
*2 PTSD: Post Traumatic Stress Disorder(心的外傷後ストレス障害)
(以下はだいたいの考えかたを書いたものであり,今後修正する可能性があります。)
なぜ始めるのか
東日本大震災から 10 周年という節目に,精神科医の報告(*3)や,原発賠償訴訟の経過報告,被災者や研究者からの発信などにより,被災者の孤立や PTSD のリスクが,おそらく多数潜在化しているであろうと判断される状況が見えてきました。震災当初から予想されたことであり,今後おそらく相当長期にわたってつづく可能性があります。それが 10 周年という大波によって洗い出されてきたように見えます。とにかく少人数でも始めてみたいとおもいます。
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*3 蟻塚亮二さん講演会~被災地のメンタルヘルスの今~
https://www.youtube.com/watch?v=iEqhihYkLxU&feature=emb_logo
会の名称
「被災者」とはなんでしょうか? 福島原発大惨事(*4)のあと,関西では避難してきた人々に関心があつまり,報道では「自主避難」「母子避難」というコトバがつかわれました。しかしそれだけでなく,避難しなかった人,単身避難,家族避難,帰還して孤立した人,家族が離散したり離婚においやられた人など,それぞれ事情はちがっているが,やはり苦難のなかにある人々が多数いることがわかってきました。この会では,東日本大震災にかぎらず,なんらかの災害で被害を受けた人をすべて「被災者」と表現します。
「友」とはなんでしょうか? 自殺防止の国際ボランティア団体に NPO 国際ビフレンダーズ(*5)があります。ビフレンダーズとは be-frienders すなわち「友になる人たち」で,苦しみのなかにある人と「友達になる(意思のある)人たち」という意味です。友にもいろいろとあり,1 回きりの出会いで終わる人もあれば,一生つづく人もあるでしょう。べたべたのなかよしになる必要はなく,人としてむきあえることが友になることではないかと考えます。
「孤立防止」とはなんでしょうか? 孤立防止の出発点はまず出会うことです。つながりは他人のためではなく,全体のためだけでもなく,自分自身の成長のためにも大切ではないでしょうか? もちろん,孤立自体がわるいことなのではなく,意味のある孤立,あるいは自立としての孤立もありえます。それはその人の生きかた,価値観として尊重すべきことは当然です。
一方,頭がよくて自信もある人が,自分から先につぎつぎと人とのつながりを切っていった結果,深い孤立に突然気づいた,という事例もあります。まずは出会うこと,意見や価値観のちがいがあっても,つながりを維持しながらつぎの展開をさがす,という考え方はできないでしょうか?
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*4 ベラルーシ,ウクライーナ,ロシアのチェルノブィリ法ではいずれも「チェルノブィリ原発の事故」ではなく「チェルノブィリ原発の大惨事」が共通表現になっています。
*5 NPO 国際ビフレンダーズ https://www.befrienders-jpn.org/
現在の計画(4 月 2 日時点)
2021 年 4 月から 10 月まで,曜日に関係なく,毎月 18 日(8 月のみ 11 日)の夜 7 時半から 9 時半までです。
新型コロナウイルスが収束すれば,大阪府高槻市内でのリアル集会を想定しています。
日程と話題共有のテーマ
参加対象
被災者と支援者の両方に参加していただくことが目標です。研究者,報道関係者はご相談ください。
被災者は,東日本大震災にかぎらず,なんらかの災害で被害を受けた方を広く受け入れます。話ができる人間関係をうしない,孤立している方,未解決の問題をかかえている方,心の重荷をせおっている方を想定しています。
被災者のためのページ
http://hisaisha-tomonokai.blog.jp/archives/9471763.html
支援者は,困難をかかえた人の友となる意思があり,謙虚に,誠実に,人の話を聴く意思がある方です。
支援者のためのページ
活動のかんがえかた
すべての活動は傾聴を出発点とします。被災者同士,支援者同士もおなじです。本当の気持ちを出してもらえることを大切にし,個人のプライバシーはしっかり守ります。傾聴自体は解決策ではなく出発点です。
傾聴についてのページ
http://hisaisha-tomonokai.blog.jp/archives/9471770.html
この会は非営利の公益活動であり,対人支援の「場」として設定するものです。その中身や質は参加者がつくっていきます。なにか完成したメニューが用意されているわけではありません。
いわゆる支援者が一方的に被災者を支援するわけではありませんし,そんなことができるかどうかも不確実です。主催者としては,被災者同士,特に若い世代同士が出会ってほしいとねがっています。相手をみきわめ,どんな関係をつくるのか,そこからなにを吸収するのかは各自で決めていただくことになります。
もちろん心理的支援としての傾聴で終わるのではなく,被災者が必要とする社会的支援の可能性を考え,他の市民公益活動や公共機関との連携も視野にいれていきます。
政治や宗教との関係
政治や宗教は大切なものですが,この会で話題にされるときは事前に主催者にご相談ください。意見や価値観のちがいは当然ありえます。つたえかた,共有のしかたを相談したいとおもいます。この会は,どこかの政治団体,宗教団体,原発関連企業の研究所などからの助成金や指導は受けていません。
費用と会計
オンライン集会は無料です。
将来,新型コロナウイルスが収束し,リアル集会ができるようになれば,会場費などのため任意の寄付をよびかける可能性があります。寄付があったときは詳細を公表します。
集会の運営方法
運営方法は未定ですが,参考例としてつぎのような内容を考えています。
Zoom を利用。全体で 2 時間。途中の入退室は自由。
最初の 20〜30 分 話題共有(毎回テーマを設定します)
つぎの 20 分 話題共有についての質疑応答,感想交流
後半の 60 分 自由交流
最後の 10 分 主催者からのおしらせ
時間配分はもちろん柔軟にします。集会のなかでの気づきや,あたらしい展開があれば,このブログであたらしい記事として紹介します。
司会者を公募します
主催者は司会が上手ではありません(しかも無愛想)。1 回でも司会をしてくださる方はご連絡をおねがいします。(謝礼はありません。なにしろ財政はゼロからのスタートなので)
参加のしかた
http://hisaisha-tomonokai.blog.jp/archives/9482594.html
個人情報保護
事前に本人の同意なく個人情報を他者に提供することはありません。ここでいう個人情報とは,氏名,写真,連絡方法,居住地,その他すべての個人情報をいいます。
集会の質に配慮するため,参加者は事前に予約され,アンケートに回答された方に限定させていただきます。
Zoom のレコーディングは主催者のみとします。
Zoom の映像を YouTube などに予告なしに公開することはありません。
Zoom の映像を撮影(録音)することはご遠慮ください。
主催団体と責任者のプロフィール
http://hisaisha-tomonokai.blog.jp/archives/9488519.html
よくある質問
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以上についてのご質問,ご意見は主催者までどうぞ。
寺本 和泉 PCメイル: tarojii70suzume@gmail.com
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